教育プログラム・コース

外科医コース

大学名等 熊本大学医学部附属病院
教育プログラム・
コース名
外科医コース:
六大学における、肝臓移植を担う医師(外科医) 養成コース
対象者 後期研修医以降の外科医(一般外科研修了後の医師免許取得後5年目以降程度、大学院生、医員、助教、を含む)
修業年限(期間) 3年
養成すべき人材像 脳死、生体肝移植手術を行い、その術前後の管理を担当できる専門的技術と知識を持った外科医
修了要件・
履修方法
本教育プログラム・コースで定める3年間で実習(手術)経験が合計100時間以上(少なくとも異なる3施設での経験を求める)、かつ、講習時間が合計40時間以上であり、ファカルティー委員会で策定する評価基準によって認定されること。
履修科目等 外科医コース:
 臨床肝臓移植理論(40時間):(必須)倫理、適応疾患、手術の基礎的考え方、術後管理、合併症の対応、長期管理、免疫抑制。
(日本外科学会、日本肝移植研究会、日本移植学会、日本肝胆膵外科学会、日本消化器外科学会、などに際して講演会、勉強会を設定。講師は、ネットワーク、指導連携施設の指導者に加えて、妥当な外部指導者を招聘)
 臨床肝臓移植実践(100時間):(必須)生体肝移植(ドナー手術、レシピエント手術)、脳死肝移植、脳死肝摘出の各手技。
(連携施設、指導施設での生体肝移植手術予定をリアルタイムで公示し、統括施設(熊本大学)がマッチングを行って、on site training をアレンジする。また、脳死肝移植は、この連携、指導各施設に脳死肝が当たった場合、ドナー発生病院の地域も考慮した上で、摘出チームの派遣時にプログラム参加者を含めるようにアレンジする。HPとe-learning教材を充実させ、実際の手術の反復イメージトレーニングの一助とする。また、脳死臓器摘出のシミュレーションを行う。)
 特殊肝臓移植実習(10時間):(選択)参加者の希望により、小児肝臓移植(成育、京大、熊本)、腹部多臓器移植(岡山)、腹腔鏡補助下肝移植関連手術(長崎)、胆道がん手術における肝門部血管処理(千葉)、肝がん集学治療での肝臓移植(金沢、新潟)など、連携各施設の特色を生かした研修をうけることができる。
教育内容の特色等
(新規性・
独創性等)
 肝臓移植を担う外科医を養成するプログラムは今まで存在せず、各大学において、外科医教育の一環として徒弟的に養成がなされてきた。今回申請する養成プログラムは、今まで時間をかけて診療科単位で養成をおこなってきたものを、システマティックに履修時間を設定して養成する点が本プログラムの独創的であり新規な点である。現在国内では年間総数450例程度の肝臓移植が行われているが、この限られた症例を、後進の養成のためにレベルを担保しながらより有効に用いて、より広い範囲に均質な高度医療として普及させることを意図している。また、肝臓移植チームとして必須かつ不足している、病理医とコーディネーターを同様なシステムで短期に実務経験を積んだ戦力として養成する点でも新規な取り組みである。
指導体制  連携6大学と、指導施設としての京都大学、国立成育医療研究センターは、それぞれ一定数の肝移植経験を有しており、各施設では限られた人数ではあるが後進の指導能力を有した肝臓移植医が存在している。本事業では、それらの指導者をフルに活用して講習と実践で指導体制を組む。さらに、比較的狭い領域であるため、その中でも領域によってより専門性が高い医師などの情報は明確であり、適材適所の講師配置で指導体制をより実質的にする。また、評価委員には肝移植領域の知識を持ちながら医学教育や医師研修の専門家、肝移植を受けた患者、さらに学会関係者などを含めて、その評価をいただきながら、コース内容に適切なフィードバックを加えていただくことを企画している。
教育プログラム・
コース修了者の
キャリアパス構想
 外科医のキャリアの中で本プログラム参加者は、外科専門医を取得した後、肝移植に将来の目標設定をおく大学の若手外科医であることが想定され、そのキャリアパスとしては、平行するかその前後に従事する研究活動も含めて、大学での指導者としての立場を目指す医師が多いことが想定される。あるいは、さらに脳死肝移植のさらなる経験を目指して国外留学へ向かう医師も想定される。本プログラムで効率的に、特に手技的な専門性が取得されることは、その後のキャリアパス形成に有意義である。
受入開始時期 平成26年11月
受入目標人数
H26年度H27年度H28年度H29年度H30年度
4 4 6 3 3 20
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