平成27年度

平成27年度の総括

履修生の声

外科医コース1期生

自他の施設での肝移植の実習、講演会の参加、共催プログラムでの学会発表、豚を用いた臓器摘出・移植実習、さらにヨーロッパでの分割肝移植実習セミナーに参加しました。本プログラムを通して他施設での見学がスムースにできる点が最大のメリットであり、多くの先生と交流をもつことで施設を越えた指導を得ることができました。手技に関しては、どれくらい見学すると自分の手技の向上につながるか、という点で評価しづらいところがありますが、今後の自分自身の向上に資するようにメリットをより多く得たいと思います。長期実習がなかなか難しいですが、来年もがんばりたいと思います。ありがとうございました。

比較的長期も含めての他施設実習、SNUC講演会の参加、海外演者の講演、豚の実習などに参加させていただきました。複数施設での具体的なやり方の違いの比較なども興味深い勉強になりました。新潟で開催された学術講演会では、肝移植そのもの以外にも、移植の歴史やドナーアクションなどについての講演も非常に勉強になりました。海外での移植外科医の育成を講演を通じて学びましたが、自身の英語力のさらなる修練の必要性も痛感しました。長期の研修では、手術のみならず、術前後のマネージメントや外来診療などの研修も見ることができました。さらに長い研修を積みたく思っております。Web上の動画アップが増えてきたので手術のシミュレーションや予習は非常に役に立ちました。さらに、実習先の症例による論文作成にも関与しており、大学を越えた形での臨床研究推進も知識の整理として重要と思います。来年度もよろしくお願いいたします。

ESOTでのセミナー、京都大学でのセミナー、学術講演会、豚を用いた実習、および手術の実習に参加させていただきました。移植学会では、共催のプレコングレスセミナーと、ISEM共催のハンズオンに参加しました。人工血管を用いた血管吻合のシミュレーションであり、技術の習得、確認という点で非常に有意義だったと思っております。豚の実習では、今回が3回目になりますが、本年度は指導的第一助手の目線で参加させていただき、手術手順の確認に加え、術者の展開の方法を教えるなど、下の先生に伝えると言うことの難しさなどを改めて認識し非常に勉強になりました。手術経験は、昨年4月から2月までで15例あり、そのうち13例に参加しております。脳死移植も2例あり、肝摘出にも1例参加しております。他施設での礼儀作法など違うところが有り、これも非常に勉強になりました。今年度は、しっかりいろいろ勉強する内容が、共催企画なども含めて増えたことで、手術手技や知識について経験学習する機会が増えたと思います。ただ、核である連携施設での研修は、特に小児のほうに見学勉強を通じて見たいという希望があり、それが不足している状態なので、時間を見つけてさらにお世話になることができればと思っております。

実地研修では、脳死肝移植の摘出や分割、生体肝移植、さらに手技としてPDの見学などもできたいへん勉強になりました。また、豚を用いた実習では、血管吻合を実際に経験する機会を得て本当に貴重な経験となりました。このプログラム参加では、主に移植手術では助手止まりでしたが、履修開始後、レシピエント術者として3例、門脈吻合までを経験できています。予算で購入したラットの全身麻酔器は、肝動脈吻合のシミュレーションとしての手技修得に非常に重宝して使用させていただいており、マイクロでのラットモデル作成が苦でなくなってきており進歩の一つと考えています。総合的に、実地研修、動物を用いてのシミュレーション、講演会、マイクロ手術の練習開始、海外研修、実際の移植経験、の6つの項目で、知識、経験、手術手技のシンポが得られていると自己評価しています。今後、より長い実地研修をできるようにしたい。一般的問題点として、症例数の少ない施設でどうやって肝移植遂行能力を維持するかは大きな課題です。履修上の提言として、他施設実習のあとにその復習をしたいと思うとき、ノーカットのフルビデオがあればDVDなどでお貸しいただければと思っております。

 外科医コース2期生

京都大学での研修を行い、移植のカンファレンスに、ICDが必ず参加され、術後の構成投与などに積極的に関与されるところ、あるいは、リハビリ、薬剤師、栄養士さんたちが多職種で管理に関与している点をみて勉強になりました。その他、手術や術後管理での細かい自施設との差異なども勉強になりました。次年度はより計画的に、実習の回数を増やしたいと思います。

まだ経験数の浅い外科医で、自分のキャリアで、肝移植としてゼロからのスタートとなり、手術手技や術前後の管理の勉強の機会となりました。その中でも、講演会で基礎的な理論を学び、豚の実習で実際に即した臓器摘出を学ぶことができました。大学を越えたつながりが得られることで、移植医療の標準化や大学間連携の円滑化が図れると思っております。今後、長期間のhigh volume centerでの研修が望ましいと考えています。

成育医療センターでの実習で、手術のない日に、移植のDVD、過去のビデオを見せていただき、ノーカットで音声入りでした。繰り返し確認でき、非常に勉強になりました。岡山大学での実習では、移植手術全体に加え、他の肝胆膵外科の手術も見学できました。岡山大学での講演会では、内科、放射線科、麻酔科など他科のお話しが勉強になりました。また、病理コースのweb講演会も外科医として勉強になっています。今後は、積極的に実習に行く機会をもち、自分の大学での執刀機会を勝ち取っていきたいと思っております。

4回の手術実習を行い、うち1回では脳死移植、分割移植を見学できました。実習にいくと、各施設のこだわりとか、細かい実際上の差、実際にその場でないと解らない手術室の雰囲気、後輩に対する教え方なども体感できます。また、他大学の先生方との交流は他で得がたいメリットと思います。現在HPの教材は、音声がないので、せめて文字の解説をつけるなどの教材の工夫が望ましい。

移植学会でのプレコングレスセミナーでの海外の移植医の教育について勉強できました。また共催のハンズオンセミナーでは現場での体験機会の少なさを補う貴重な経験でした。豚のシミュレーションも、このような手技は初めてで有り、非常に勉強になりました。自施設での移植は経験できていますが、他施設の実習が不足しており、今後の課題と考えております。

他施設での実習、講演会、移植学会のプレコングレスセミナー、マイクロのハンズオンセミナー、豚の実習などが主な研修実績です。新潟の講演会では、ドナーアクションのことなど、今まであまり目を向けなかったことを教えていただき、体系的な理解ができました。手術実習では、自施設と異なる手技の勉強が有用でした。豚の実習では、自分にとってブラックボックスだったところがよくわかった印象があります。他施設の実習が少なかったので次年度増やしたい。

 コーディネーターコース1期生

他施設実習では、移植医からの講義があり解りやすかった。コーディネータが実際どのようなことに気をつけて活動しているのか、実践的な内容の研修を受けることができました。自施設で経験できない小児症例については、成長過程での怠薬の問題、移植後の妊娠出産、小児ドナー発生時の対応なども興味深く勉強しました。反省として、病院実習では、見学したい症例や場面などを具体的に伝えておくことが必要であった。また希望として、日程調整がつけやすいように予め年間実習を決めてほしい。

自施設で、移植医による体系的な講義が8回行われ、肝移植に関する基礎的な事項の修得に有用でした。反省として、病院の手続き上の問題で柔軟に実習などを決めて動くことが難しかった点があります。早めの日程調整と、集中講義のような有効な対応が必要かと思います。また、今までの講義について、後から見ることができるような教材の整備が必要と思います。

コーディネーターコース2期生

私は、専任移植Coではなく病棟勤務であり、外来レベルでのCo業務対応ができまず、関与するのが、術後急性期、ICU退室後、ということになります。今後、生体肝移植が増加する過程の中で、術前から退院まで一貫した看護を提供する必要があると感じており、そのような人材養成の足がかり的な役割をこのプログラム履修で期待されていると認識している。今回、他施設の実習で実際の生体肝移植ドナー、レシピエントに直接関わり、術前の初診期から術後何年も経過した患者の声をきくことができ、Coの責任の大きさを実感しました。自分がこの履修を行う立場となり、自施設では、消化器内科、手術室、ICU、消化器外科の看護師が情報共有を目的に合同カンファレンスを行うことができ、自施設の、肝移植患者の一貫した看護サポート体制構築の1歩が踏み出せたと思います。今後自分が学びを続けてキャリアを積み、さらに、移植看護を担う人材を増やしたい、と考えています。

他施設の実習とそのときの講義などを経験しています。ただ、まだ、自分が学んだものを病院に還元できるようなレベルになっていないので、さらに努力を続けたいと思います。看護部は、医師と異なり、なかなか他施設での実習機会が持てないので、このような履修に加えていただき感謝しています。ありがとうございました。

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