平成29年度

平成29年度の総括

履修生の声

外科修了生(第1期生)
・ 留学のため履修期間を1年延ばし、本プログラムを修了した。
・  今年度は2回の手術実習を経験した。
・  履修期間で、自施設で生体24例、脳死3例、脳死摘出3例を経験した。また、連携他施設でも、成人小児の生体肝移植を経験した。
・  本年2月には、ブタ実習に参加し、ブタ実習では合計5回の経験を積んだ。
・  他施設の手術研修などを通して、手技などを学び、多くの情報を共有する機会となった。

外科修了生(第2期生)
 参加した、履修カリキュラムごとに、その意義を振り返ってみる。
<臓器摘出シミュレーション実習(ブタの手術実習)>
3年間で4回参加した。特に移植(血管吻合)を経験できたこと、他施設の移植外科医と手術できたこと、回数を重ねたことで、より臨床現場にfeed backできたこと、が有用であった。
<他施設での手術の研修>
二つの施設での手術のみならず、カンファレンスや日常の症例検討にも参加し、他大学を通して自施設を俯瞰できたこと、一つ一つの手技の意味を考えるようになったこと、同世代の移植外科医に刺激を受けたこと、が有益であった。
<海外研修>
2016年10月にオランダで開催された、ESOT主催の、Basic course in liver transplantationに参加した。 海外の同世代移植外科医と交流できたこと、一緒に参加したSNUC-LTメンバーとの懇親・結束力が深まったこと、海外へも意識が向くようになったこと、が有益であった
<学術講演会、研究会学会での共催セミナー>
毎年開催された、SNUC-LT独自の講演会や、マイクロハンズオンなどのセミナーにも参加した。各回とも、著名な外科医、コーディネーター、病理医などの講演があり、移植に関わる多職種の知見を習得できたこと、学会・研究会以上に演者の先生と距離が近くその内容を身近に吸収できたこと、が非常に有益であった。
<病理web検討会>
定例で開催されてきた病理講習会に参加し、実際の臨床現場で苦慮している症例を提示して自分の中で改めて整理ができたこと、また羽賀教授のコメントを含めて他施設のアドバイスが聞けたこと、は有益であった。この経験の蓄積から、病理スライドを、どう見るのか、という「見方」が変わってきた感じがする。
 まとめると、この履修を通して、一つ一つの手技・工夫の意味を考えられるようになったこと、肝移植を行う他施設や海外に意識がいくようになったこと、移植医療そのものを俯瞰して見れるようになったこと、そして大学の垣根を越えて同世代移植外科医とのつながりを築けたこと、がこのプログラムを履修した3年間の大きな成果となった。諸先生に感謝申し上げます。

外科修了生(第2期生)
・ H29年度は、豚実習、他施設実習(米国)、web病理検討会、が主な履修内用であった。
・  ブタの実習は、3年間で計5回参加し、自分のような卒後年数が若い履修生に執刀や第一助手の経験をできる貴重な学習機会であった。他臓器摘出の事も含めて、エキスパートに細かく指導いただいてよかった。
・  他施設研修では,米国で、ピッツバーグ、マイアミ、ヘンリーフォードの各施設で成人の脳死肝移植を中心に見学した。手技や、多数例の処理などで勉強になった。
・  3年間通して、若い外科医にとって、ブタを用いたシミュレーション実習は、手術手技を学ぶ貴重な機会になるので続けてほしい。
・  大学間の横のつながりが強化され、移植医療の標準化、施設間連携の円滑化にもつながる。
・  数日や数週間の実習では、術後合併症の対応などを学ぶには不十分で有り、今後、high volume center での長期間の実習が履修プログラムに組み込まれることが望ましいのかなと思った。
・  まだ経験6年目の外科医で有り、さらに肝移植の修練を積むため、今年8月から、インディアナ州立大学の移植外科で臨床フェローのポストを得て2年間経験を積む予定である。このSNUC-LTの3年間、及び米国でのさらなる2年間の学びを、将来の日本の移植医療に還元したい。

外科修了生(第2期生)
・ 外科医として、卒後9年目に本プログラムに参加し、3年間履修した。
・  3年間の他施設研修は、5施設で行い、小児、成人の生体肝移植、肝胆膵外科手術、腹腔鏡補助下ドナー手術、ドミノ移植など、特色ある手技を学ぶ刺激的な機会を得た。
・  その他、豚実習、各大学主催の講演会での学びに加えて、Meet-the-Expertでは、自分の手術をビデオに撮って、それを見ていただいて評価してもらい、討論する貴重な機会を得た。
・  その他、病理のwebカンファレンス、ISEMのマイクロハンズオンにも参加した。
・  これらの経験も踏まえて、自施設で、生体9件中、レシピエント執刀4例、第二助手4例、ドナー執刀1例を経験し、また脳死肝移植(2例)では、いずれもレシピエント手術の執刀経験を得た。
・  反省点として、海外実習に参加できなかったこと、及び2泊3日の見学が限界で、周術期管理などを学ぶ時間が十分でなかった点が挙げられる。
・  これまでの経験を生かして、自施設での肝移植の継続と成績向上、また、今後も、知己を得た関係の先生がたにお願いして、手術の見学などに行きたいと思う。

外科修了生(第2期生)
・一般外科の修練を終え、移植に入った後の卒後7年目からSNUC-LTで勉強させていただいた。
・  自施設で、生体肝移植28例、脳死肝移植1例を経験したが、26例で動脈再建の助手、1例で一部執刀、15例でバックテーブルの灌流、8例で、バックテーブルの静脈再建の助手を経験した。
・  他施設実習として、韓国のAsan Medical Center(生体3例、脳死2例)、Seoul National University (完全腹腔鏡のドナー手術)の手術研修を行い、また岡山大学、成育医療研究センター、長崎大学での経験を得ました。
・  ブタの実習では、本年度2回参加した。
・  マイクロのハンズオンにも2回参加して、回数を経て時間短縮を図ることができた。
・  Meet-the-Expertでは、外科医のこだわりを学ぶ事ができた。
・  3年間で、自施設の経験を除いても、理論、実践、特殊実習のすべての履修修了に必要な時間目標をクリアできた。
・  3年間を経てできるようになったことは、実臨床での、ドナーレシピエントの手術の助手、グラフトの灌流、バックテーブルの静脈再建、肝動脈再建助手、移植病理診断への抵抗感の低下、であり、また実習では、マイクロの動脈吻合とブタの提供、移植手術が可能になった。
・  知識と技術の両面でバランス良く学ぶ事ができた。
・  他施設での実習、ブタの実習、病理カンファ、Meet-the-Expert,教育講演会は、若手移植外科医にとって、いずれも貴重で有意義な経験だった。
・  プログラム全体をみると、長期間での他施設実習以外では、自施設での修練が中心になるので、施設間の差や立場による差が大きいと感じた。
・  今後も、第一助手や執刀ができる移植外科医になれるように計画して習熟していきたい。どのコンテンツも若手の育成に有意義であり、継続してほしい。

外科修了生(第2期生)
H29年度の活動
・  日本肝移植研究会の共催セミナーに参加した。外科領域以外の知識習得の機会になった。
・  11月には、エイズ学会共催での特別講演(Prof. Dorry Segevによる)があり、HIV陽性者からの臓器移植の推進という希有なテーマであり、その行動力や情熱の強さに圧倒された。
・  Meet-the-Expert セミナーでは、ふだん聞けない細かい手技について、expertと近い距離での充実したセミナーとなった。
・  ブタ実習にも1回参加し、血管のシャントをつけて行い、実践に即した手技の修得ができた。
・  他施設での手術実習の機会がなく、自施設での手技修得にとどまった(生体14例、脳死3例)。3年間を通して、一部ずつの執刀の機会が得られるようになった。
・  本プログラム3年の感想としては、講義(知識)と実践の両面での指導を受けることができた。他大学の履修生や指導者との交流が生まれたことは大きなメリットになった。また、連携施設での手術実習は時間の制約で十分できなかったことが反省点である。

外科履修生(第3期生)
・ 手術見学は熊本大学のみであった。
・  講演会は、肝移植研究会での共催プログラムで、各施設での生体肝移植ドナー適応基準の違いなどを知ることができた。加藤先生の、米国での肝移植事情についての講演会は有益であった。Meet-the-Expertでは、細かい手技を学ぶ事ができて勉強になった。
・  脳死肝移植のシミュレーションは今年3回目の参加で、メンバー、チューターも見知った方が多く、定型化された内容を反復して効率よく学ぶ事ができた。
・  今年は海外研修として、韓国のソウル大学に活き、腹腔鏡下の右葉グラフト採取をみることができた。症例が多く、スピーディーにシステマティックに行われており、スコピストをナースがしていることは驚きだった。長崎からの留学中の先生がおられ、細かいところの配慮もいただいた。オランダでのESOT2日間のコースにも参加できた。ヨーロッパ各国の先生とともに実習を行い、実践的な研修をおこなうことができた。
・  今年全体として、手術手技に関して、ブタの実習やMeet-the-Expert、ESOTの実習などで、多彩な指導を受けることができた年だったと思っている。ただ、国内の見学があまりできなかったので、来年度さらに続けたいと思っている。

外科履修生(第3期生)
・ 自分は、小児外科専門医の立場で、小児外科でも肝移植は重要な領域であると認識しており、この肝移植外科医養成プログラムに参加している。
・  今年度は、昨年度反省から、セミナーやシミュレーション実習への積極的な参加、手術経験、特に小児症のさらなる積み重ねを目標とした。
・  自施設では、生体肝移植17例、脳死肝移植2例を経験し、うち、小児外科疾患例は、30代の胆道閉鎖症、20代のアラジール症候群であり、自分が担当することができた。
・  Meet-the-Expertでは、生体肝移植における肝静脈再建について発表した。手術手技向上に有益な機会であった。
・  ブタの実習には今年度は参加できなかった。
・  手術見学も、なかなか時間を作ることができず、残念であった。
・  次年度で最後になるが、セミナーやシミュレーション実習への参加を行い、手術経験を積み重ねたいと思う。

外科履修生
・9月18-19日、熊本大学菅原先生の引率で、ソウル大学に研修に参加した。鏡視下ドナー手術で有益な経験を積んだ。肝内胆管癌の手術も見学できて、韓国での手技をみることが有益であった。
・  Meet-the-Expertでは、江口教授の基調講演の後、各施設からの手技の供覧をいただき、少人数で意見交換しやすく、細かい討議ができた。
・  2月18日の神戸での豚実習にも、3回目として参加した。今回下大静脈の吻合などもさせていただいた。
・  肝移植について、新潟大学では現在再開に向けて調整中であり、1,2期生とともに、準備を担っていきたい。
・  膵腎同時移植は開始していてすでに2例経験しており、今後も蓄積したい。
・  反省として、十分に時間がとれず国内多施設実習に余りいけず反省点である。あと1年、自施設ではまだ再開なっていないが、肝胆道手術で修練を積み、きたる再開にむかい準備をしていきたい。また、時間をとって、他施設見学も行い、手順なども確認したいと思っている。

外科履修生(第3期生)
・自施設では、生体肝移植2例、脳死肝移植1例、に参加した。全肝の摘出、バックテーブル手技も経験した。また、脳死肝移植1例では、動脈吻合の第一助手も務めた。徐々に、自分の執刀経験、可能領域が増えてきていると実感している。
・ ブタの実習も、本年2回、合計4回参加した。執刀も経験し、シャントを造って余裕を持って手技を修得する事ができた。
・  肝移植研究会での共催プログラムにも参加して、多職種で作り上げる肝移植医療であり、コーディネーターや病理医など多職種参加の討論に加わることができて有意義であった。
・  ISEMのマイクロハンズオンセミナーにも参加して、すでに4回参加して、だんだん吻合時間の短縮など手技の向上につながっていると実感している。
・  Meet-the-Expertでは、不断の学会と異なり活発な議論、些細なことを聞けて、極めて貴重なセミナーになった。
・  来年度に向けては、最終年であり、積極的に他施設実習に行きたい。また引き続き、自施設での修練、セミナー参加などでの実技修得錬磨に努めたい。

外科履修生(第3期生)
・自施設での経験は、今年度1年で、ドナー手術は執刀7例、助手3例で、その手術時間は、平均415分で出血量は中央値367gであった。合併症は胆汁瘻、胆管狭窄が各1例であった。
・  レシピエント手術は、執刀10例(再移植1例)で小児7例、成人3例であった。全員軽快退院し、合併症は胆管狭窄2例。その平均手術時間中央値は、小児で488分、出血量は50-1270g、成人で894分、出血3296-5124gであった。
・  手術見学は岡山大学で1回だけで、途中で急患で帰ってしまったため、完遂できていない。
・  その他、ブタ実習、Meet-the-Expertでの事故ビデオの発表、ブタの実習1回、マイクロハンズオンセミナーに1回参加、ならびに、病理web検討会にそれぞれ参加した。
・  来年度は、是非他施設での研修を行っていきたい。
今後の希望を3点。
1) Web病理はぜひ続けていただきたい。難渋症例の明快な判断をいただけるというのは希有な機会なので。
2) 手術ビデオを投稿してそれがエキスパートに評価してもらえるような仕組みがあればいい。
3) 脳死摘出の手技で、ブタ実習などを通して標準化を行い、資格制度みたいなことにつなげられるといいなと思う。

外科履修生(第4期生)
・ 実習は100時間規定の90%、座学は修了した形になった。
・  実習は、岡山、長崎、京都、それと研修コースに参加したオランダでの研修について報告する。岡山では62%をおこなっている。オランダと岡山では臓器摘出について経験できた。
・  オランダ研修について
座学)術前のドナー管理、手術に必要な解剖の知識、手技
実習)一人のトレーナーに、3人のトレーニーで、一つの献体について、他臓器摘出として、肝、膵、腎、小腸の摘出を行う。トレーナーはみな良く教えてくれて、一つ一つの手技を細かく教えてくれる。
・  人体使用の実習は、やはりブタよりも実際の手技に直結するもので、移植医の育成には必要と思う。ただ、日本ではまだ存在しない。費用、指導体制、臓器摘出の技術的な資格(専門医資格)の欠如などが、その課題としてあげられる。
・  その後、高木先生(第1期修了生)の留学先でもあるErasmus 大学の医療センターを見学した。1320床の病院で、肝移植は年間50(オランダで第一位)、腎移植が年間200件。
・  カンファレンス、術後回診の動向、手術への参加、を行った。
・  特に、今回は、DBD(donation after brain death)の臓器摘出に同行した。
摘出チームは、麻酔科1,看護師1,外科医2,医学生、という構成で、Erasmus から出向した。外科医は自宅に待機し、車が迎えに来てドナー病院へ行く。その手術の後、各臓器を、それぞれの病院へ車が運んでくれる。その後、ドナー病院から、外科医が自宅に帰る。摘出手術の実際については、大きな差は無かった。まず、腹部チームで開胸開腹が行われ、ついで、腸管の脱転、大動脈IVCのエンサークル、カニュレーション、クロスクランプでUW灌流開始。心臓肺の摘出と平行して腹部操作。左右腎、同静脈グラフト摘出、ついで、肝、膵臓の摘出(en-block)が行われた。Back tableで肝膵を分離。
・  日本との違い:
1) 臓器摘出チームと移植チームを完全に分業
2) 統一された摘出マニュアル
3) ドクターと臓器の搬送の仕組みが確立
4) 学生の同行(machine perfusionの準備、閉腹)
これらを参考に考えると、日本でも増えたときには、地域性を考慮した摘出チーム制度の創設、マニュアルの作成(血管切離部位等)、臓器搬送システムの構築、などが必要になると思う。
・  個人的には、来年度も他大学での手術実習に積極的に参加したい。

外科履修生(第4期生)
・ 学術講演会としては、肝移植研究会の共催プログラムから参加し、肝移植の知識が乏しい中、初めて学ぶ機会となった。
・  他施設手術実習については、これまでできておらず、年度内に京都大学での実習予定である。
・  金沢では、消化器外科学会でのマイクロハンズオンに参加した。顕微鏡下吻合の経験はなく、初めての刺激的な経験となった。難しさも痛感した。
・  10月のブタ実習では、脳死肝移植2例の経験はあるが、手技をまだ十分把握できておらず、不勉強な状態で参加したが、チューターの指導で、レシピ肝臓の摘出、移植を術者でやらせていただき、貴重な経験となった。ブタの経験は一度の体験はあったが、やはり何度かやって体得することが必要である。その後、Meet-the-Expertにも参加し、エキスパートの方々の貴重な考えを聞けて有意義であった。
・  ESOTのオランダでの研修にも参加した。1日目座学、2日目実習で、解剖学的なこと、講義を通しての欧州での脳死肝移植の基本的なことを学ぶ事もできた。他国の同世代の先生との「意識」の違いに衝撃を受けた。
・  まとめると、講義による知識の習得から、摘出のシミュレーションまで、体系的な勉強をできたこと、他学の先生との交流ができたこと、がよかった。反省として、手術実習の時間が十分とれていないことがあげられる。

病理履修生(H29年度履修修了)
・ 10年目の病理医で、今年度の履修に参加した。
・  Web病検討会に関しては、今年大学に戻ったばかりで移植病理の知識が乏しいところがあり、最初の方はついていけないところがあったが、後半になって、羽賀先生の診断コメントのなかで、自分の見解と一致しているところが増えていった実感があった。お世話をいただいた、長崎の安倍先生はじめ関係の先生方にお礼申し上げたい。十分症例提示で協力できないところもあったので、今後努力したい。
・  肝移植研究会では、共催プログラムに参加し、病理検討会では、ベルギーの小牟田先生が講演をされて、人口10分の1以下のベルギーで日本より多い肝移植がされている事実に驚いた。
・  京都大学での実習では羽賀先生にたいへんお世話になった。その中で、過去の症例をみて、たくさんの症例をみて、羽賀教授に長時間にわたり講義をいただいてたいへん勉強になった。また、当日リアルタイムでの肝生検鏡検があり、羽賀先生が初見の標本をどういう順番でどの部位を見ていくか、とか、も見させたいただき、たいへん勉強になった。
・  院内業務の中で、脳死肝移植2例あり、うち1例で移植用肝の病理を見ることができた。
・  印象に残った症例1例を提示する。7才の生体肝移植後患者について、たまたま院内に病理診断医が他におらず、自分で拒絶反応などを診断する機会となった。移植病理は、患者さんとの距離が近い感じがして、また短い時間的スパンの中で診断をしていくものだということを実感した症例になった。治療後1週間で再生検が行われ、自分でも治療の結果を知りたく、標本ができてくるのを待ち遠しく待ち、結果として、炎症の軽快をみてうれしく思えた。
・  今回の履修の中で、特に京大での実習中、羽賀先生が初見する機会を共有できたのが非常に印象的であった。
・  来年度以降も、Webカンファレンスを中心に指導をいただきたいと思っている。

病理履修生(H29年度履修修了)
・ 計7回のWeb病理検討会に参加した。病理1年目の自分には難しかったが、臨床データや画像所見も踏まえて羽賀先生が所見を述べられるのを、バーチャルスライドで病理所見を見ながら確認できるのがとても勉強になった。
・  SNUC-LTの病理標本教材で自習も行った。
・  京大での二日間の実習と、大阪の肝移植研究会での病理検討会にも参加した。京大では、標本の管理の仕方を学び、また、羽賀先生に、肝移植病理の現場で遭遇する可能性の高い各種病理病態の鑑別について講義をいただいた。できあがったすぐの標本を外科医とともにみせていただいたり、カンファレンスにも参加させていただいた。カンファレンスでは、実際の肝移植の厳しい雰囲気を感じ、また病理がその臨床経過に及ぼす役割を認識して身の引き締まる思いであった。
・  自施設で見る機会の少ない間移植病理に触れることができて貴重な機会であった。また、肝移植に係わる多くの人たちの熱意を肌で感じ、自分も病理の側からいつか貢献したいと感じた。まずは、一般的な病理診断能力を高めたい。
・  なお、本プログラムでの病理教材の充実を望みたい。

コーディネーター履修生(H29年度履修修了)
・ 消化器外科の看護師として勤務し、当時行われていた肝移植診療の経験はある。その後、泌尿器科病棟で腎移植なども経験し、当院での肝移植再開をにらんで、このプログラムへの履修参加となった。
・  昨年度から参加して、1年での履修修了の予定であったが、実習時間が十分達成できず、延長して2年越しの履修となった。
・  2016年度意向、Webを含めた勉強会、研究会時の共催プログラムなどに、合計10回参加した。
・  臨床の実習は、隈本大学と長崎大学で行った。生体肝移植において、ドナー候補が強制的な提供にならないように、コーディネーターとして適切な情報を提供する大切さを学ぶ事ができた。他部門との連携やコミュニケーションがとれていることを実習で感じることができた。
・  実習中に、移植の手術を見る予定が、手術が早まってしまい、直接見られなかったのが残念だった。生体肝移植のレシピエント、ドナーの状況を良く把握し、必要に応じて医師看護師との情報交換を密にする必要性を実感することができた。この経験を、今後の移植医療に役立てたいと思う。

コーディネーター履修生(H29年度履修修了)
・ 研究会の共催プログラムへの参加と、実習では熊本大学と京都大へ行った。
・  熊大では5日間の中で、手術やカンファレンス参加、講義のほか、患者さんの外来での対応や緊急入院患者への対応、などコーディネーターの日常業務を体験した。
・  実習で学んだことをまとめると、初回面談時からのレシピエントとドナーの意思決定支援、十分名情報提供と自己決定の援助、肝移植に衝いての具体的な情報提供、肝移植のメリットデメリットを伝える、術後合併症についての知識を深める、移植後の日常生活上の注意点、免疫抑制や感染症などに対する自己管理の重要性を学んだ。
・  また、移植医療が円滑にすすめられるように支援することも学んだ。
その中で、家族間の状況把握、家族間の問題の把握、各メンバーの医療に対する理解度の評価、家族のサポート体制の確認も重要である。この他にも、レシピエントやドナーの状況に応じた対応や体調管理の重要性も学んだ。
・  患者家族と、多職種の間にコーディネーターが立って、医療チーム内での連絡調整、円滑な連携を図れるように係わることが重要であると理解した。
・  移植後は生涯免疫抑制など、長期的支援が必要であり、コーディネーターは長期支援の心構えが必要で、医師とともに長期サポートしていることを知ることができた。
・  今年度、RTC研修に履修生として参加させて頂き、研究会や海外の学会、他施設での実習など、貴重な経験をさせて頂きました。実習では京都大学病院Coの梅谷さん、熊本大学病院Coの西島さんにお忙しい中ご指導頂きまして、ありがとうございました。また、学会やWeb会議などでも諸先生方やCoの方々にご指導頂きまして、感謝しております。今後、患者さん、ご家族の力になれるよう経験を積んで学んでいきたいと思いますので、ご指導の程、よろしくお願い致します。

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